とあるクライアント様へのメッセージ
整体にお見えになるクライアント様と、施術の前後に少し時間を取ってお話をさせていただくことがあります。
それは、お心が解けてゆくことで、お身体だけではなくて、人生そのものが変容してゆくからです。
クライアント様から状況の報告などのメールをいただき、私からの必要だと思うことをお伝えすることがあります。
もしかしたら参考になる方もいらっしゃるかもしれないので、返信した内容に加筆してこちらにも転載します。
よかったらご一読くださいませ。
とあるクライアント様へのメッセージ
何かが起こった時、感情が湧き出てくるのはとても当たり前のことです。
だから、そういった感情が湧いてくることに対して罪悪感を感じる必要はまったくありません。
ですが、その感情にいつまでも引きずられ続けることは、いい状態とはいえません。
なぜなら、そうしたネガティブな感情に無意識に引きずられていると意識状態がどうしても低下してしまうからです。
ネガティブな感情が悪な訳ではありません。
ポジティブな感情は波動が高い、ネガティブな感情は波動が低いということはありますが、だからいいとか悪いということではないのです。
ただ、ネガティブな感情が現れた時、それは自分が見たくないこと、認めたくないことにつながっていることが多いため、ただ感じる、味わうことを無意識に避けてしまう傾向性があります。
そうして、最初に感じた感情をしっかり味わうことなく、連想ゲームのように数珠繋ぎに頭の中で要らない逃避ストーリーを作り出し、無意識にそのストーリーに巻き込まれてゆくのです。
それが、自らを本質から遠ざけてしまうのです。
ですから、無意識に自動的に作り出しているイリュージョンのストーリーを自ら断ち切ることが必要なのです。
人間は勝手に頭の中でストーリーを生み出し、その生み出した空想の世界・・・・・・イリュージョンの世界観の中で右往左往しています。
しかし、頭の中で生み出されたストーリーは認識により作られたものであり、事実ではありません。
認識という色眼鏡で世界を見ているようなものです。
すべては自分自身の認識により無意識に無自覚に作り出していることです。
無意識、無自覚のままだと事実そのものではなく、頭の中で作り出したストーリーに翻弄されていることに氣づくことはできません。
なぜなら、感じたくない感情をスルーするために自動的にすり替えを行っているから。
ストーリーに浸ることで、都合の悪いことをスルーしているのです。
自分がそうした脳内で作り出されたイリュージョンの世界観の中で生きていることがわかってくると、状況を見つめる視点が大きく変わってきます。
私は30歳を少し過ぎた頃に母を亡くしました。
母は国指定の難病を煩い、その上に悪性リンパ腫を併発し、治療法も手探り状態で、まるでモルモットのように試行錯誤の治療を5年余り続けた末に亡くなりました。
その5年間、母が病院に入院している時は、車で40分ほどかかる病院まで平日は定時日と仕事がはやくに終わって顔を出せる日には行き、休日もほぼすべて病院に行き、昼食前から面会時間ギリギリの8時頃まで付き添っていました。
藁をも掴む思いで東京の国立がんセンターに転院し、一か八かの治療を受けに行き、父が東京で寄り添っていたので、その間、父を休ませるために毎週末行きは夜行バス、帰りはギリギリまでいて新幹線で帰宅するという生活を5ヶ月ほど続けていたこともありました。
最初の頃は、悲劇のヒロインのように自分の不運を嘆き悲しみ、悲しみ苦しみに沈み込むというか、浸っていたと思います。
25歳から30歳という、人生において女性として輝かしく充実しているであろう時期をこういう形で過ごし、母が病氣になるまでの間はずっと制限をかけられ抑圧され続けていたので、私は一体何のために生きているのか?をいつも考えていました。
私は自分の人生について、どうして私はこういう状況を生きることになっているのだろうか?とそればかりを考えていました。
先の見えない治療が続く中、状況が落ちついてきて一時的に退院できる段になったと思ったら菌に感染して生死の境を彷徨う事態に陥ったり・・・・・・
その後に悪性リンパ腫を併発していることがわかったり・・・・・・
親戚から病氣を平癒させるいい酵素があると言われ、やはり藁をも掴みたい思いがあり、その話に母が乗ってしまったり・・・・・・
どうしてこんなことばかりが起こるのか?
この頃の私は、運命に翻弄される落ち葉のように無力で、すべてから見放されているかのように感じていました。
しかし同時に、母が病氣を発症し入院が必要となった同月に、とんでもなく忙しく残業続きだった職場から定時に帰宅できる職場へと配置転換がありました。
それは、定例の時期ではなく、とてもイレギュラーな時期の異動でしたので、周りの同僚もとても驚いていました。
その異動は、上司の下心があってのことだったと後にわかるのですが、その異動のタイミングが母の病氣が発覚したのとほぼ同時でした。
その時にこの異動は偶然ではない・・・・・・と強くそう感じました。
それを発端に、色々なシンクロが起こり始めました。
それまでもあったのかもしれませんが、氣づいていなかったことに氣づくようになっていった・・・・・・という方が正確かもしれません。
そうして、氣づくようになってゆくと、最初は大きなこと、次第に日々の中で起こることのすべてが偶然ではないと感じるようになってゆきました。
そして、表面的な現象にフォーカスして心を翻弄されることは、自分自身が持っている力を削ぐだけだとわかりました。
そうではなく、その現象が与えようとしている示唆を感じ取ることが必要なのだと次第に感じるようになってゆきました。
運命のせいにして悲劇のヒロインのように嘆き悲しんでいるばかりでは、何も変わらないし、状況がよくなることはないことも悟りました。
そういう状況の中で、自分に与えられているものを当たり前ではなく有り難く感じるようになりましたし、ともかく今の自分にできることを精一杯行ってゆこうと思うようになってゆきました。
あなたにも今の状況の中で、私には計り知れない辛く悲しく感じる状況が目の前に起きているかもしれません。
しかし、とても信じられない・・・・・・そう思うかもしれませんが、そのすべてが無駄なく自分に必要なことが起こっているのです。
今はそうは見えないし、そうは思えないかもしれないですが、その状況が教えてくれることが必ずあります。
けれども今、無理にそう思おうとしなくても大丈夫です。
だから、今はそうは見えないし、そう思うことはできないかもしれませんが、もしかしたらそうなのかもしれないな・・・・・・と心に留め置いてくださればと思います。
ストーリーに巻き込まれて、ただただ悲しみに暮れたり、悲劇のヒロインみたいに嘆くだけではなく、一息ついたらストーリーから離れ、その出来事が自分に教えてくれていること、伝えようとしていることを感じ取ろうとしてみてください。
「この状況、現象は私に何を伝えようとしているのか?」
それはすぐにはわからないかもしれません。
そして、すぐにわかりやすい答えを外側から求めたくなるかもしれません。
けれども、その答えは本当はすべて自分自身が知っているのです。
なので、目の前に起こっている現象の奥にある、自分に教えてくれようとしていること・・・・・・現象から与えられているギフトを感じ取る感性を一緒に磨いてゆきましょうね。
~with all of my heart~
Soul Creation Artist
眞穂乃 -MAHONO- (*^O^*)
セッション&ワーク&講座メニュー